今年の冬は雪をほとんど見ていません。
去年はもう見たくないってほど降った雪が懐かしく思えるほど。
この落差の激しさに少しばかり不安を感じるいす張り工房AMANOです。
そんなこんなで張り替えの事例紹介です。
今回はソファの張り替えです。
幅が2mくらいある大きめな3人掛けソファ。
小松市の美容室の待合に使われているソファなんですが、
劣化が激しく、表面がほとんど剥げ落ちてしまっている状態。
使用頻度も高いので座る部分や肘部分の劣化が目立ちますね。
別角度からもう一枚。
本革を使っていたためパーツが多く縫製箇所が多い仕上がりです。
このソファは大きさからも想像できるように、かなりの重さ。
めくるためにひっくり返したり動かすのに一苦労でした。
ソファ裏の裏張りを取り除くと、肘と本体が分割できます。
劣化した張り地をめくるとこんな状態です。
クッション材はまだ使用できる状態だったので、下地をウェービングテープ
で補強しクッション材表面も補充して修繕しました。
本体だけでもまだ重く、型取りから張りまでずっと掛け声が必要でした。
「よっこらせ!」
掛け声をかけながら張り終えたものがこちら。
M様からのご要望は、少しヴィンテージっぽい雰囲気にしたいという点と
座る部分を3分割して欲しいという点でした。
お客様が待合として座るものなので、3分割しておくと自然とその通りに
座ってくれるからとのことでした。
それ以外はお任せいただいたので、座る部分だけを3分割すると全体の
バランスが悪くなるかと思い、背もたれも背裏も同じように3分割。
ステッチもかけてヴィンテージの雰囲気を微かですが出してみました。
ご予算に合わせて、縫製箇所を少なくしたり全体の仕上がりは既存のものと
変えて仕上げることを提案させていただいたのですが、
出来上がりを見て、「こんなんになるんやね〜、良くなったわ〜」
とお喜びいただけました。
ソファのような大きなものは、張り替えによって変わる部分も大きいので変わったという感覚がより強く感じられるかもしれません。
生地選びや仕上がりの雰囲気をイメージすることがより重要になってきます。
言葉足らずになるかもしれませんが、できる限りイメージを共有できるようにして色々と提案できるようにしたいと思います。
今回のソファはお店で使われるものなので、M様のお店に来られるお客様が快適に使ってもらえると嬉しいです。
ソファなどの納めるときは雪や雨が降ってると困っちゃうんですよね。
降らなくても困って、降っても困って・・・。
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